野村喜和夫『デジャヴュ街道』
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幻想の世界地図
幻想の世界地図
エデンホテルを発つ日、その日ならば、
めずらしく湖は晴れあがり、
この世の果てが、赤茶けた山容そのままに、
あらわれているだろうか、あるいは尻を、
ひっきりなしの街道の騒音に撫でられながら、そうして朝、
無頭の柔らかい子が、光の茅のあいだ、
力の棕櫚のあいだを、湖へと、
歩み去るまで、
(「エデンホテル」)
オルガスムス屋、神経の蟻、錆と苔、霊の抜け駆け、廃墟、染色体……。原詩テキストに登場した事物や生き物たちが、新たな記述とともにリンクを張る。名が集められ、刻がわきたち、われわれは出発する――。90年代からの連作群、ついに結実! 躍動の、詩のライフワーク。装幀=宗利淳一
◎同じ著者によって
『萩原VSn西脇――二十世紀日本語詩の可能性』(2025年)
『地面の底のわれわれの顔――わが近未来近代』(2025年)
『パッサル、パッサル』(2024年)
『妖精DIZZY』(2021年)
『危機を生きる言葉――2010年代現代詩クロニクル』(2019年)
『渦巻カフェ』(2013年・北川健次と共著)
『ヌードな日』(2011年・第50回藤村記念歴程賞)
本体3600円+税
菊判上製・232頁
ISBN978-4-7837-3571-7
2017年6月刊