詩の本の思潮社

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新刊情報

貞久秀紀『雲の行方』

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あらたな写生への道


それなしでは人間もまたありえないであろうこれら単純なふるまいや体験が生き生きと回復することを願いつつ、それらをことばの明示と暗示のはたらきを通して記述するにはどうしたらいいか。(前書)

見えるものを通して見えるものを記述する――しかし、見えるものが十分に見えてくるためには、見えないところを遠まわりしてこなければならない。詩集『明示と暗示』で試みられた「明示法」を起点として、あらたな写生への道を歩みたどろうとする考察文集。装幀=夫馬孝

本体2,500円+税
四六判上製・240頁
ISBN978-4-7837-1692-1
2014年4月刊

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たかとう匡子『私の女性詩人ノート』

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与謝野晶子から新井豊美まで


過去を乗り越えて女性独特のさまざまな表現上の財産からまずは学びたいということが私にあり、読書体験もふくめて、先人の女性たちの経験をとおして、女性詩の現在を確かめるとともに、私自身の栄養源にしたかった。(あとがき)

それぞれの時代にあって、葛藤のなかで紡がれてきた詩のことば。与謝野晶子から新井豊美まで、近現代詩に確かな水脈を拓いた14人の女性詩人たちの表現を、実作者として一女性の視点から見つめ直す。これまでとこれからをつなぐ詩人論ノート。装幀=井原靖章

本体2,500円+税
四六判上製・240頁
ISBN978-4-7837-1691-4
2014年4月刊

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阿部嘉昭『換喩詩学』

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第6回鮎川信夫賞受賞!


暗喩のことばの充満性は、換喩にもちいられる空白=断片によって瓦解させられてゆく。これらすべてによって「暗喩的戦後」が「換喩的現在」へと移行しつつあるのだ。
(「換喩的現在」)

「暗喩詩」から「換喩詩」へ――これまで詳細に論じられてこなかった90年代以降の詩の趨勢を、「換喩」をキーワードに根源的に定義づける。詩の現在に対峙するための詩論集。装幀=奥定泰之

本体3,800円+税
四六判並製・410頁
ISBN978-4-7837-1693-8
2014年3月刊

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藤井優子『たがいちがいの空』

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夢と記憶のモザイク


ひび割れたのは鏡で
空ではなかったのに
わたしはなぜ
あなたを見失ってしまったのか
(「たがいちがいの空」)

ふいに心の奥底の青く透明な翳りがみせるのは、数多のわかれ道のきらめきか、雪が凍え散ったような時のかけらか――。埋まらないピースをもとめ、わたしへ還る旅22篇。

本体2,400円+税
A5判並製・110頁
ISBN978-4-7837-3403-1
2014年3月刊

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田中宏輔編訳『LGBTIQの詩人たちの英詩翻訳』


田中宏輔3冊連続刊行、第3弾!


ぼくには友だちがいた――
ぼくたちみんなの友だちだったよね?――
エイズって、ぼくたちが呼んでいたもので亡くなった友だちのことだけど
おぼえてる? その友だちが末期症状のエイズだったときのことを
彼はアーティストだった――
ぼくたちみんなも、そうだったんじゃない?

彼の生前さいごの冬に、ぼくは彼のアパートメントに行った
クリスマスまえで
「休日のバザーで売るガラクタ」って
彼がそう呼んでた売りものの制作を手伝っていた
ぼくは二十歳そこそこで、齢のわりにはまだ幼くて
彼の苦しみに付き合わされることに怖気づいて
彼の感謝の気持ちに気がつかないふりをして
ぼくはうつむきながら、同じ形をした小さな天使の人形たちの色塗りをしていた
それは、どこにでもあるようなつまらない人形だった
(モウ・バウスターン「ぼくも、もう限界かな」より)

L(レズビアン)、G(ゲイ)、B(バイセクシャル)、T(トランスジェンダー)、I(インターセックス)、Q(クィア、クエスチョニング)――アメリカで著者も参加して刊行されたアンソロジーを翻訳していくプロジェクト第1弾。セクシャル・マイノリティの詩人たちが国境を越えて繋がり、新しい詩の運動を始動させる。

*この詩集はオンデマンド出版で、アマゾンのサイト(Amazon.co.jp)のみでの販売になります。書店および思潮社営業部での取り扱いはありません。ご注文ごとに印刷製本し、24時間以内に発送、2~3日でお手元にお届けします。送料、印刷手数料等はかかりません。お問合せ=03-3267-8141(思潮社編集部)

本体1,500円+税
A5判変型並製・116頁
ISBN978-4-7837-2764-4
2014年3月刊

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『粟津則雄著作集 第Ⅷ巻』文学論Ⅱ

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待望の第2次刊行開始!


このようにみるとき、内在的な姿勢も批評的共生も、あげて批評の喜び、批評という名の快楽のほうに流れ込んでいくかのようだ。かつて、ロラン・バルトは、みずからの批評行為の究極を「テキストの快楽」と読んだが、バルトとは位相を異にしながら、粟津則雄においてもまた、その到達点は「批評の快楽」にほからならないといえるのではあるまいか。
(解説=野村喜和夫)

詩を根本に、文芸全般へ、音楽へ、美術へと諸芸術を渉猟し、批評的散文という形式を未踏の領域にまで鍛えあげた、その全業績を集成する。本巻は、萩原朔太郎とアルチュール・ランボー、東西の最重要詩人に正面から向き合う『萩原朔太郎論』『見者ランボー』を軸に、批評家粟津則雄を世に知らしめた『詩の空間』『詩人たち』などから吉本隆明論、安東次男論など主要詩人論を収録。最盛期の『大岡・中原・富永』全篇を含めて、詩と批評の出会いに関心をもつすべての者に必読の一巻。装幀=菊地信義

本体7,800円+税
菊判貼函入・624頁
ISBN978-4-7837-2367-7
2014年3月刊

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常木みや子『星の降る夜』

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生死のはてないうねり


遠いきょりから 天の上からも
星の光 見える
野原の中で 羅針盤のごとく
さらさらとふるえる ひとつの星が ある
(「星の降る夜」)

「どの世紀にもたくさんの死が、散りばめられている。散りばめられていく。今、この時も」(「あとがき」)。シリア、パレスチナの惨禍に向き合い、ラスコーから命の根源へと飛翔する。レクイエムと生誕の光。

本体2,200円+税
A5判並製・110頁
ISBN978-4-7837-3401-7
2014年3月刊

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現代詩文庫『田原詩集』

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日本語詩集を集成


網膜にうつされた風景は支離滅裂
祖国は依然として彼の夢に見た古里
郷愁は埠頭から始まり
母語は死ぬまで続く。
(「亡命者」)

「詩人の〈母なる語〉と、〈優しい言葉〉日本語とのあいだで、詩を書くことの根拠はどこにあるか。明晰な言葉のうちに深夜があり、夢の中へと導かれる」(藤井貞和)。二つの国の間に宿命を定めた精鋭中国人詩人の日本語詩集を集成。H氏賞受賞『石の記憶』ほか、日本と中国を詩のことばで結ぶ、新しい時代への懸け橋。解説=谷川俊太郎、白石かずこ、高橋睦郎、小池昌代、阿部公彦

本体1,300円+税
四六判並製・162頁
ISBN978-4-7837-0984-8
2014年3月刊

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現代詩文庫『日和聡子詩集』

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既刊4詩集完全収録


猫車を押して
何度も 何度も
土を運んでいた
ぬかるんだ雪どけの道に 足をとられ
誰が こんなところに 穴をなどと
ひそかに いぶかしがりながら
(「虚仮の一念」)

「日和・ヒワ・鶸はスズメより小さいが美しい声で鳴く。息を呑むように鮮やかな斑紋をもったことばがヒラリと飛んで、あれよあれよというまに詩の中にとりこまれている」(池内紀)。懐かしさと新しさと。書くことへの畏れをくぐり、確かな筆致で紡がれる無二の作品世界。中也賞受賞『びるま』など、既刊詩集全篇を収める清新な集成版。解説=荒川洋治、井坂洋子、稲葉真弓、蜂飼耳

本体1,300円+税
四六判並製・162頁
ISBN978-4-7837-0982-4
2014年3月刊

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