詩の本の思潮社

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【近刊・予約受付中】楊佳嫻/池上貞子・謝惠貞訳『金色のからす』

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台湾現代詩人シリーズ⑰


踊れ 膨れ上がった氷河よ
闇を脱ぎすて まがい物の知恵を脱ぎすてて
じかに誠実な頭蓋骨でもって苦痛にむかい敬礼せよ
(「バイオレンス・ワルツ」)


「楊佳嫻が描く孤高の「金色のからす」は、愛を起点に傷口から壮大な歴史観を探求する魂の告白であり、言葉を黄金へと鍛え上げんとする錬金術の書である」(訳者解説)。詩人の美意識の閃光が、孤高の魂の傷を世界の余震へと拡張する――台湾新世紀世代のトップランナーの代表作、鮮烈なる本邦初訳。

2750円(税込)
四六判並製・224頁
ISBN978-4-7837-4000-1
近刊・予約受付中

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【近刊・予約受付中】岩阪恵子『一羽』

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しなやかな眼差し、散文詩35篇


 おはよう。
 と言ったわけではなかった。その一羽のヤマガラは。ふっくらとした橙の腹に青灰の翼、頭には黒の帽子。なにより真ん丸の黒い目がじっとわたしを見ていた。こいつはなにかな、木かな、と。ほんの数秒間。いや月までかかる時間よりも長く。
(「おはよう」)


降り積もる時間のなかで、ふとした瞬間にひそむ驚き。飾りない言葉で静謐な死生観と生きる彩りを描きだす。『鳩の時間』から6年をかけて書き継がれた新詩集。装幀=清岡秀哉

〇同じ著者によって
『鳩の時間』(2019年・第57回歴程賞)
『その路地をぬけて』(2016年)

2640円(税込)
A5判変型並製筒入・112頁
ISBN978-4-7837-4632-4
近刊・予約受付中

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現代詩文庫特集版『モダニズム詩集Ⅱ』

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新しい詩の運動
鶴岡善久編


河は埋もれた
そして夢は消えた
太陽は大地を裂き
女は引金を引いた
兵士は見事に射殺された
世界が狂ひ
美しいと云はれた花も
風の中でわめきはじめた
(楠田一郎「黒い歌Ⅱ」)


戦争の影に覆われてゆく昭和10年代、雑誌「詩法」「新領土」に集い、戦後詩の輝かしい幕開けを準備した若きモダニストたちの驚くべき挑戦。装幀=芦澤泰偉

【収録詩人】
村野四郎 上田修 服部伸六 菊島常二 江間章子 今田久 永田助太郎 小林善雄 楠田一郎 池田時雄 小山田輝彦 大島博光 伊藤正斎 亜騎保 鮎川信夫 松本隆晴 田村隆一 秦保二郎 三好豊一郎 中桐雅夫 山中散生 岡崎清一郎 岬絃三 片岡敏 長谷部林造 竹内武男 黒田三郎 木原孝一

〇関連書籍
現代詩文庫特集版『モダニズム詩集Ⅰ』

2200円(税込)
四六判並製・216頁
ISBN978-4-7837-0946-6
2026年3月刊
*文字化けしてしまう可能性があるので、ご注文の際はローマ数字の「Ⅱ」を算用数字の「2」に置き換えてください。

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江田つばき『四月一日』

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待望の第1詩集


もはや何の花なのか
分からなくなった鉢植えを前に
おそろいのわたしたちは笑った
(「カーネーション」)


「江田さんが日常に置いた軸足はブレない。けれど、淡々と暮らし、働き、歩きながら その詩は生きることの生々しさに触れて ずうっと柔らかくふるえている。もう大丈夫だよと、抱きしめたくなる。詩が、彼女の日々に到着してよかった」――大崎清夏
誰ひとり取りこぼさないようにすること――〈ユリイカの新人〉が紡ぐ19の詩篇。
装幀=戸塚泰雄、装画=ムラサキユリエ

2420円(税込)
四六判並製・112頁
ISBN978-4-7837-4644-7
2026年4月刊

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井戸川射子『中座を横から見たscene』

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生まれた日の遠ざかる


ほとりに立っていたあの私よ
ほとりはひたひたで 境界とはぐずぐずなのだと
輪郭をなぞった私よ
(「初山踏み」)


「ここに来てしばし触れよというのが人生で/人生に もぎ取られてしまう実/私たちの想像は遠くまで及ぶことはない」(「先取りし変わりやすい」)。すべての事物は流動している――。認識の殻を破り、新たな描線がいま走り出す。『する、されるユートピア』『遠景』につづく、待望の第3詩集。装画=小穴琴恵

〇同じ著者によって
『遠景』(2022年)

2200円(税込)
A5判変型並製・112頁
ISBN978-4-7837-4639-3
2026年3月刊

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森本孝徳『懐炉』

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熱いものをなつかしむ


寝台のうえで
死者をよみがえらせたい一心で
前のページへ、さらに前のページへと
すばやく指を滑らせるのだ
(「Picnic」)


「詩行とナラティブの淵、記述と抒情の淵を溶かし始めた、森本の言葉の滲む輪郭にこそ、われわれが感受できる“歴史”の射程を越えようとする新しい“イメージ”がみえる。入口が過去の森本の詩よりやさしい、この詩集に「言葉の丸腰」で飛び込めばよい」――町屋良平

待望の第3詩集。装幀=森敬太、装画=ナカガワコウタ

〇同じ著者によって
『暮しの降霊』(2020年・第36回詩歌文学館賞)
『零余子回報』(2015年・第66回H氏賞)

2530円(税込)
四六判並製・120頁
ISBN978-4-7837-4638-6
2026年2月刊

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