【近刊・予約受付中】齋藤恵美子『明晰な部屋』
.jpg)
一滴だけ、雨ではなかった
一滴だけ、雨ではなかった
抱えられた沈黙と、釣り合うような深さでしか
眺められない湖へ
レンズを携え、歩いていった
空へ、真っ青に下降して、血というひとすじの証しもなく
なぜ君は、風景よりも、光を、覚えているのだろう
(「フォトグラム」)
「空洞から、はじまる傷も、光でなら/まだ、消すことができる/探りかけた声も、背中も、灰、でさえも淡く、眩しく───」(「尖塔」)。文字にすれば儚いものに、精錬された詩語があらたな風を通していく。『空閑風景』(高見順賞)、『雪塚』(詩歌文学館賞)に次ぐ、渾身の新詩集。装幀=清岡秀哉
〇同じ著者によって
『雪塚』(2022年・第38回詩歌文学館賞)
現代詩文庫『齋藤恵美子詩集』(2017年)
『空閑風景』(2016年・第47回高見順賞)
『集光点』(2012年)
2420円(税込)
A5判変型仮フランス装・96頁
ISBN978-4-7837-4655-3
近刊・予約受付中