詩の本の思潮社

ホーム新刊情報 > 齋藤恵美子『雪塚』
新刊情報

齋藤恵美子『雪塚』

null


第38回詩歌文学館賞受賞!


白樫の家から、振り返る似姿の
白さも、いまは、雪道に搔き消され
壺は、ひそかに
空洞のまま、満たされ
透ける火が行く手をひらく
(「透ける火」)


「生まれた家の跡に立つと/背中を押す陽射しがあって/踏みなさい/銀の音するひかりを刻んだ霜柱/地表を何度も、地名を何度も、塗り重ねて/街はできた」(「雪塚」)。灰と光に晒されて――。高見順賞受賞の『空閑風景』から6年、新たな境位に立つ、待望の新詩集。装幀=清岡秀哉

2420円(税込)
四六判上製・104頁
ISBN978-4-7837-3781-0
2022年10月刊

本のご購入はこちらから