有働薫『モーツァルトになっちゃった』

〈私〉を超えて
〈私〉を超えて
まじりけがなくやわらかく
奥深くかなしい
月がつくりだす景色に溺れながら
もうずいぶん長く影法師に逢わない
(「月と時間」)
血管の中をモーツァルトが流れていく――。自分という枠をこわしたい、いつだって、いつまでも。細やかな視座と大胆な跳躍、挑みつづけてやまない詩心のゆくえ。現代詩花椿賞受賞『幻想の足』以来の踏み出しを刻む新詩集。装画=正藤晴美
現代詩文庫『有働薫詩集』(2024年)
『露草ハウス』(2020年)
『幻影の足』(2010年・第28回現代詩花椿賞)
〇関連書籍
ジャン=ミッシェル・モルポワ/有働薫訳『花通り』(2025年)
ジャン=ミッシェル・モルポワ/有働薫訳『イギリス風の朝』(2018年)
本体2,300円+税
A5判並製・110頁
ISBN978-4-7837-3443-7
2014年10月刊