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ジャン=ミッシェル・モルポワ/有働薫訳『イギリス風の朝(マチネ)』


リリスム・クリティークの原点


書くという冒険の極限の場所に、空白のページが震えるときに、長い間保留にされていた唯一の質問――それは歌かどうか――が生まれる。リリシズムとはこの不安のことである。
(「序曲」)


「モルポワは逆説的な実行――世界と他者と言語にたいして自らを開くことによって抒情的主体が自己超越するために行動する――の好機としてこれを直視する」(ミッシェル・コロー)。「リリシズムは主観ではない、リリシズムは本来人間の本質から汲み上げられるものだ、という主張が、長年詩というものにかかわってきた意識に何の障害もなく自然に流れ込んできた」(有働薫)。様々な声や断片、とりわけルソーの『新エロイーズ』を交響させながら、永遠のテーゼであるリリシズムに向き合う思想と詩想のメランジュ。リリスム・クリティークの旗手モルポワの若き日の原点。装画=著者

本体2500円+税
A5判並製・154頁
ISBN978-4-7837-2778-1
2018年3月刊

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