詩の本の思潮社

ホーム新刊情報月別リスト > アーカイブ
新刊情報

藤井章子『文月にはぜる』

null


それとなくほろんでいく


文月にはぜる。夏草にひそむおうんおうんという音がはぜ にいにいぜみの耳のなかが酢漬けになるほどじいんじいん鳴く声がはぜる。
(「文月にはぜる」)

外郭と内皮のあわいを回遊し、異種や異郷に這う、透きとおることばの肌足22篇。

本体2,200円+税
A5判並製・96頁
ISBN978-4-7837-3394-2
2013年11月刊

本のご購入はこちらから



 

藤田晴央『夕顔』

null


第9回三好達治賞受賞!


夕顔
おまえは
かすかに笑って
「お帰りなさい」と言う
(「夕顔」)

ガンが見つかってからの最期の日々を、季節の移り変わりを慈しむようにすごす最愛のひとの、はかなく美しい面影。ただそこに寄り添うしかない詩人が、その死に向き合うまでの哀惜の絶唱、30篇。

本体2,200円+税
A5判並製・96頁
ISBN978-4-7837-3397-3
2013年11月刊

本のご購入はこちらから



 

原田勇男『かけがえのない魂の声を』

null


胸に祈りの木を秘めて


絶句したかけがえのない魂の声を
聴き取ることからはじめよう
海の底で折り重なって眠るひとびとの
凍りついた無念をときほぐすために
(「かけがえのない魂の声を」)

生命の樹を求めつづけた詩人が、津波の惨禍のあとの海辺を歩く。波間に漂う魂の声に耳を澄まし、未来から照射される現在を思いながら――東日本大震災の前後7年、時空をこえていのちを歌う29篇。

本体2,200円+税
A5判並製・104頁
ISBN978-4-7837-3395-9
2013年10月刊

本のご購入はこちらから



 

池田瑛子『岸辺に』

null


言葉のふるさと


遥かな祖先より母の胎内から子へと
もしかしたら言霊はいのちより先に
受け継がれてきたのではないだろうか
(「古代のハープ」)

父母を見送り、生家を守り、子や孫の未来を祈る、人々の営みの輪の中で、詩の言葉は、慌ただしく過ぎる時間を支えてくれた――。前詩集『母の家』から12年、富山の風土に根をおろし、そこに生きる者の個の感覚を手がかりに、大きな普遍性へと願いを届かせる新詩集。装幀=伊勢功治

本体2,800円+税
A5判上製・134頁
ISBN978-4-7837-3386-7
2013年10月刊

本のご購入はこちらから



 

水田宗子『青い藻の海』

null


チカダ賞、受賞!


詳細はスウェーデン大使館ホームページ

何もない
無重力の
色のない孤独の中で
浮かんで
(「青い藻の海  10 舟へ」)

「しばらくの間、時間が存在しない喪の海に漂っていたが、他者が非在になって自分も見えなくなった状態は、かえって死者という他者が内面に居座っていることだということに気がつき始めた」(あとがき)。生の時間にある〈時間〉や〈他者〉が一時、留保されるかのような「喪」の時間のなかで、そこにとどまり、やがて、光の在りかを見出すまでの魂の軌跡を描く。扉絵=森洋子、装画=三谷龍二

本体2,600円+税
A5判上製・128頁
ISBN978-4-7837-3396-6
2013年10月刊

本のご購入はこちらから



 

新川和江『ブック・エンド』

null


いま、しばらくは――


鳥だった日がある
ちいさな魚だったことも
遠い日のわたしの声に
はい、とへんじをする
(「はい、とへんじを」)

人生のたそがれ時、まどろみの中に浮かぶ、幼年の頃の思い出、若き日の恋、かつて見た夢。いま、ひととき、このいのちを慈しみ、ことばに託す25篇。装幀=森本良成

本体2,500円+税
A5判変型上製・138頁
ISBN978-4-7837-3392-8
2013年10月刊

本のご購入はこちらから



 

粕谷栄市『瑞兆』

null


この世のよしなし事


寒い天に小さい三日月があるだけで、西も東も定かでない。芒ばかりの野原で、男は、自分が、とんでもないところに迷い込んでしまったことを知るのだ。
(「白狐」)

生きていれば、さまざまな事がある――。すべてが、誰かの見た夢の中の出来事であったとしても、それはそれで構わないのだ。夢とうつつのはざまで揺れ動く、幻惑の31篇。装幀=毛利一枝

本体2,800円+税
A5判変型上製・136頁
ISBN978-4-7837-3385-0
2013年10月刊

本のご購入はこちらから



 

近藤洋太『果無』

null


耳を澄ませても聞こえない


もう三十年以上経つでしょうか
ある晩 先生から電話があって
――近藤君、果無山って実在する山なんだってね。
わたしも意表をつかれ身のうちがざわっとしました
(「果無」)

「二〇一一年、一二年に私のなかを通り過ぎた、今は亡き人たちへの鎮魂のつもりで書いた」(覚書)。言葉では届かぬ場所へ、それでも届けたいほんとうの言葉をここに刻む。かけがえのない一人の死者のために。想像を絶する数の無名の死者たちのために。鎮魂の十篇一千行――。装幀=佐々木陽介+山田裕里、カバー写真=日高長太郎

本体2,400円+税
A5判上製・92頁
ISBN978-4-7837-3393-5
2013年10月刊

本のご購入はこちらから