詩の本の思潮社

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エドウィン・A・クランストン/グレーテルの会訳『水野るり子の詩――皿の底の暗がり』


深層世界への旅


失われた子ども時代の声は、夢の迷路を通り抜けて木霊する。私たちをいざない、くつがえし、そして突き放すかのように。私たちは、ついにこの詩人と同じく、灯りを消さなければならない。月の石のきらめく光を見るために。(「皿の底の暗がり」)

島、檻、塔、不思議な台所……、心の深い井戸へと言葉は誘う。私はなぜ、水野るり子の詩の世界に魅了されるのか――。アメリカを代表する日本文学研究者による、深層への豊かな旅。装画=田代幸正

本体2400円+税
四六判上製・194頁
ISBN978-4-7837-3805-3
2016年11月刊

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ジェフリー・アングルス『わたしの日付変更線』


第68回読売文学賞(詩歌俳句賞)受賞!


というのも わたしは
どこにも属していない
過去にも 未来にも
ひょっとしたら 現在にも
(「日付変更線」)

「僕がいちばん惹かれ、羨ましく思うのは、「たがいに歩みよる分身同士」とも言うべきモチーフである」(柴田元幸)、「詩という土地で、ジェフリー・アングルスはようやく「一つ身」になる」(小池昌代)、「二つの異言語間にどんなエロティシズムが成立しうるかの実験といっていいだろう」(高橋睦郎)。気鋭のアメリカ人日本文学者による、境域の日本語詩集! 2刷出来。装幀=奥定泰之

本体2200円+税
A5判変型上製・152頁
ISBN978-4-7837-3540-3
2016年11月刊

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尾久守侑『国境とJK』


第1詩集


廊下にもたくさん動かなくなった制服がおちていて、でもわたしたちは歩いていく、きめていた。わたしたちは今日、国境をめざす。
(「国境とJK」)

「舞台は日本、時はいま。ここから遠い国にも百年前にも交信できるような、「悲惨さ」への感受力をこの詩人はもっている」(福間健二)。「「位置」から「空間」へ向かって立ち上がろうとするエネルギーがあり、劣勢を戦う者の「クラシック」とでも言うべき姿がある」(中尾太一)。新しい時代感覚を記す、第1詩集。好評2刷出来! 装画=浦上和久、装幀=奥定泰之

本体2200円+税
四六判並製・102頁
ISBN978-4-7837-3551-9
2016年11月刊

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駒ヶ嶺朋乎『系統樹に灯る』


エウレカ!


強く空気を振動させて
肉厚の花弁、即興の管楽器が夜を奏でる
音が届くより少し前に、耳介にじわりとくるあの感覚は何のため
(「よすみの耳で以て夜をひらく」)

「ミラーニューロンが分布する脳領域の一部がヒトで言語野に発達しているという仮説がある。言語が発される時、他者がいようがいまいが、他者の理解という鏡を介して成立するということだ」(あとがき)。古今東西、縦横無尽に読む行為。言葉の正体を突きとめたい。冒険の新詩集。装画=宴車

本体2200円+税
A5判変型並製・100頁
ISBN978-4-7837-3549-6
2016年10月刊

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『矢沢宰詩集――光る砂漠』


死と向きあう心


私はいつも思う
石油のように
清んで美しい小便がしたい と。
しかも火をつければ
燃えるような力を持った
小便がしたい と。
(「私はいつも思う」)

「死と戦わなければならなかった。そこには死と自分だけしかなかった。そこから個人的な真実、祈りが生まれ、それが詩となって表された。だからそれはリアルな、最もリアルなものである。自分の命のために、愛を求め、生の真実を探るためにもがいていた」(「第一に死が」)。21年の生涯に、病苦と闘い死と向きあいながら、透明な抒情を湛える詩を書きつづけた矢沢宰。没後50年、その精神の力強さを伝える、決定版アンソロジー。装画=著者

本体2000円+税
A5判並製・160頁
ISBN978-4-7837-3539-7
2016年11月刊

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山﨑修平『ロックンロールは死んだらしいよ』


抗って捧げてしずかに


走行している車内から祈りを供えてゆく
確かに溶けてしまったアイスクリームだ
2000年代と「あいつ」が転がっている
上手く言えないが君が都市だったのか?
(「あまりにも音楽的な」)

「一行一行を終えるごとに訪れる詩の小さな死を看取る連鎖の中からさらに流動してゆく詩。(…)一行の死と多行の生が合致してゆく」(黒瀬珂瀾)。「大きなビルが視界を塞いだと思えば次の瞬間には別の風景に切り替わっている。街が美しい、と思う。山﨑さんの詩はそんな街に似ている」(中尾太一)。第1詩集。装画=三岸好太郎、装幀=中島浩

本体2000円+税
四六判並製・96頁
ISBN978-4-7837-3550-2
2016年10月刊

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