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『矢沢宰詩集――光る砂漠』


死と向きあう心


私はいつも思う
石油のように
清んで美しい小便がしたい と。
しかも火をつければ
燃えるような力を持った
小便がしたい と。
(「私はいつも思う」)

「死と戦わなければならなかった。そこには死と自分だけしかなかった。そこから個人的な真実、祈りが生まれ、それが詩となって表された。だからそれはリアルな、最もリアルなものである。自分の命のために、愛を求め、生の真実を探るためにもがいていた」(「第一に死が」)。21年の生涯に、病苦と闘い死と向きあいながら、透明な抒情を湛える詩を書きつづけた矢沢宰。没後50年、その精神の力強さを伝える、決定版アンソロジー。装画=著者

本体2000円+税
A5判並製・160頁
ISBN978-4-7837-3539-7
2016年11月刊

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