詩の本の思潮社

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新刊情報

岩佐なを『海町』

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第24回富田砕花賞受賞!


順番、順番、
快楽も極楽行きも。
ほうら、手技。
けっして手抜ではないのだよ。
(「わざ」)

「見づらい(あるいは、思い切って、見えない)もの、聞こえにくい(聞こえない)もの、掌で確認しきれない(触われない)ものなどを、文字と絵の両方向から接近して捉え、面白く独自の表現ができれば本望」(あとがき)。目に見えぬものを、あたかもそこに在るもののように造形してみせる巧みの技。凝っと見つめれば、人生の喜び、哀しみ、おかしさが、そこにゆらり、立ち上る。銅版画=著者

本体2,400円+税
A5判変型上製・128頁
ISBN978-4-7837-3352-2
2013年5月刊

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岡島弘子『ほしくび』

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私が水に出会うまで


私と山梨の水を結びつけた力のことを思う
中央線のたくさんのトンネルを通るごとに
新しい私に変化していったのだろう
(「トンネルをぬける」)

「蒸気となって存続する私の霊のために私も干し首を作ろうと思いたった。私の干し首はこの詩集だ。ほしくびは、はたして宇宙交響のリズムと共振しているだろうか」(あとがき)。360度に広がる視野で、宇宙と交信する新しい生命のために、疎開先山梨での記憶を糸に新たな境地を拓く新詩集。装幀=森本良成

本体2,500円+税
A5判上製・130頁
ISBN978-4-7837-3353-9
2013年5月刊

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稲川方人『詩と、人間の同意』

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詩と生をめぐる思考の軌跡


私は、ただ「破壊すべきものは破壊しよう」とだけ言った。しかし、何をどんなふうに壊しても「悲しみ」と「怒り」だけは残る。それが生きている者の姿の本質だと言いたかった。
(「アシナガバチが巣を捨てた夏、私も住む家を探しながら、命の最期を正しく生きたわが猫のために泣いていた」)

再生を標榜する権力と資本の執行から、生存の原理と形態は廃棄される。その空虚な暴力に対峙するために、「人間の同意」なしに、いま詩が書かれる理由はない。変容する光景のさなか生き尽くす意志。詩と生をめぐる著者20年余の思考の軌跡。著者自装。

本体2,600円+税
四六判上製・288頁
ISBN978-4-7837-1685-3
2013年5月刊

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陶原葵『中原中也のながれに――小石ばかりの、河原があって、』

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出色の詩人論


 なんにも書かなかつたら
 みんな書いたことになつた (中原未刊詩草稿)

 私にとって、中原中也の面白さは右の言葉に尽きるのかもしれない。敢えて書こうとすると、そこにはおこがましくもいびつな自我像が現れてしまうので、石を積んではまた崩す……。
 小石を並べ続ければ、それをたどり、いつかは向こうに渡れるかもしれない。
(「小石ばかりの、河原があって、」)

立原道造、北原白秋、西條八十、三富朽葉……、その関係性から新しい中也像を浮き彫りにする。中也研究最先端の成果をふまえた批評と、詩心響きあうエッセイが綾なす、出色の詩人論。

本体2,200円+税
四六判並製・224頁
ISBN978-4-7837-1683-9
2013年4月刊

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野村喜和夫+北川健次『渦巻カフェあるいは地獄の一時間』

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詩と写真によるA・ランボーの変奏


渦巻カフェは
昼も夢幻だ
(「0 WEST」)

詩のことばが写真とオブジェにからまりながら、どこまでも都市を彷徨い続ける。ランボーに魅せられ、ダンテに導かれた二人の作家による、現代版〈地獄くだり〉。野村氏の詩と北川氏の写真・ミクストメディア・オブジェによる、現代の詩画集の試み。装幀=伊勢功治

本体3,200円+税
B5判変型上製・64頁
ISBN978-4-7837-3348-5
2013年5月刊

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新藤凉子、河津聖恵、三角みづ紀『連詩 悪母島の魔術師』

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第51回藤村記念歴程賞受賞!


悪母島
ここをそう名づけた原初の子どものように
(「3」)

この島にふりかかる災厄を払いのける魔法はあるのだろうか――。「現代詩手帖」連載時に東日本大震災を経験、言葉の強度を問われながら、2年の歳月をかけてようやくまとめられた連詩集。3人の世代の異なる女性詩人たちのことばの魔法。絵=岩佐なを

本体2,000円+税
A5判変型並製・112頁
ISBN978-4-7837-3351-5
2013年4月刊

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