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陶原葵『中原中也のながれに――小石ばかりの、河原があって、』

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出色の詩人論


 なんにも書かなかつたら
 みんな書いたことになつた (中原未刊詩草稿)

 私にとって、中原中也の面白さは右の言葉に尽きるのかもしれない。敢えて書こうとすると、そこにはおこがましくもいびつな自我像が現れてしまうので、石を積んではまた崩す……。
 小石を並べ続ければ、それをたどり、いつかは向こうに渡れるかもしれない。
(「小石ばかりの、河原があって、」)

立原道造、北原白秋、西條八十、三富朽葉……、その関係性から新しい中也像を浮き彫りにする。中也研究最先端の成果をふまえた批評と、詩心響きあうエッセイが綾なす、出色の詩人論。

本体2,200円+税
四六判並製・224頁
ISBN978-4-7837-1683-9
2013年4月刊

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