詩の本の思潮社

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水出みどり『泰子』


まだ生暖かい夢


ひたすら耳を開いて
あなたは
散乱する記憶を聴いていた
(「ひとつの声が」)

幼い日の儚く、鮮やかな姉の記憶、家族の歴史。そこに潜み、ひそやかに広がり続ける埋めがたい喪失に向き合いつづられた、言葉の結晶。『夜更けわたしはわたしのなかを降りていく』に続く、第6詩集。

本体2200円+税
四六判変型上製・96頁
ISBN978-4-7837-3677-6
2019年8月刊

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渡辺めぐみ『昼の岸』


生存の崖に立つ


手のひらに一滴でも悲しみを載せて
海辺に返しにゆけば
時の裏側で
彼らが待っているだろう
波に洗われた裸身を
追憶のように晒して
(「真昼」)

地上の光と影をみつめ、抒情と倫理のあわいで独自の音域を響かせる32篇。「声紋」「ルネ・マグリットを書く」の2章からなる、清冽な新詩集。装幀=中島浩

本体2600円+税
A5判変型上製・152頁
ISBN978-4-7837-3674-5
2019年9月刊

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長田典子『ニューヨーク・ディグ・ダグ』


チキュウの裏側へ



わたしは窓を開け
きょう初めての世界を見る
クライスラービルの先端が空を突き刺している
(「クライスラー・バスタブ・クライスラー」)

危ない方の道を行け――「わたし」を縛るモノすべてを超えて、もう一度、“能動的に愛する”ために。そこで見えたもの向き合ったこと、そのすべて。渾身の14篇。

本体3600円+税
A5判上製・206頁
ISBN978-4-7837-3676-9
2019年9月刊

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中島悦子『暗号という』


裏底の偽刻印の 古い文字は隠されて


炒飯作れる?
なら、ちょっとはましかな
料理作れるっていいかんじにおもえるけど
そうでもないか
あんたのどうにもならないところ
混ぜて炒めてあげようか?
(「新島」)

語りえないものへ――過去を呼びこみ未来を暗示する、渾身の連作30篇。『藁の服』(小熊秀雄賞)から5年ぶりの新詩集。装画=三上誠

本体2500円+税
A5判上製・96頁
ISBN978-4-7837-3670-7
2019年8月刊

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望月遊馬『もうあの森へはいかない』


夏の余白


わたしは夏を終着させたかったのではなくて夏の帰結に秋があるわけでも無論なくて季節の区切りはそれが最初の風景としてのはじまりのまなざしであるようになんどもなんどもくりかえしたのでした、祈るように、 
 (「秋のおこない」)

「なんと現実的なんだろう。確かに存在するあの季節の輝きを掴まえようとして、詩人は日本語に無理をさせる。その成功に、僕は戦慄した」(千葉雅也)。透徹したまなざしで描かれる少年少女たちの世界。躍動感あふれる、待望の新詩集。装幀=奥定泰之

本体2200円+税
A5判並製・94頁
ISBN978-4-7837-3673-8
2019年7月刊

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