岩木誠一郎『余白の夜』
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第56回歴程賞受賞!
第56回歴程賞受賞!
帰るのでも
訪れるのでもなく
つめたい指さきがたどるたび
少しだけ
つながりそうになる記憶の方へ
(「ガラスの街まで」)
本体2200円+税
四六判上製・86頁
ISBN978-4-7837-3598-4
2018年1月刊
帰るのでも
訪れるのでもなく
つめたい指さきがたどるたび
少しだけ
つながりそうになる記憶の方へ
(「ガラスの街まで」)
本体2200円+税
四六判上製・86頁
ISBN978-4-7837-3598-4
2018年1月刊
緑色地帯から
発光している
しがつの霊感の、稀薄な呼気だけを肺胞いっぱいに詰めて
そのまま一生沈黙したい
(「呼応が丘 二〇〇九年五月十四日」)
本体2200円+税
A5判変型並製・112頁
ISBN978-4-7837-3590-8
2018年1月刊 品切
こういう作品は、私のような世代の人間によってしか書けない。私たち誰もが、暴力を振るった者であり、それを懺悔している者でもあるからだ。(…)それは即ち物語であり、現代の民謡であり、エレジーであり、やりきれなくて吐き気をもよおす記憶だ。
(後記)
本体2400円+税
四六判並製・240頁
ISBN978-4-7837-2777-4
2018年1月刊
あなたが降参した
あの冬を回想すれば
瞬時に思い出すことでしょう
郵便ポストへ向かい
白霜の中を歩いていくと
全世界の光と空間を
枝の中に抱きしめた
ポプラ林の光り輝く動脈に
辿りついていたことを。
(「変化」)
本体2200円+税
四六判並製・176頁
ISBN978-4-7837-2776-7
2018年1月刊