詩の本の思潮社

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新刊情報

福田拓也『まだ言葉のない朝』

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波立つ文字群


絶えざるクラクションの音、鳥たちの囀り、どこかから聞こえる鼓動、風も吹いている、途絶える、途絶えない、囁きと息、骨と肉の複雑な地形、めくれた皮膚の内からの肉の夜明け、
(「Ⅱ」)

語と語の連なりが、イマージュを結んでは忽ち消え去っていく。経典のごとく、砂絵のごとく、果てなく流動しつづける長篇詩。9年ぶりの新詩集! 装幀=細谷勇作

本体2,000円+税
四六判並製・80頁
ISBN978-4-7837-3422-2
2014年7月刊

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髙谷和幸『シアンの沼地』

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言語のミッシングリンク


実は、ぼくはニュータウンの宙空を歩く幽霊だ。ぼくは何に似ている? 信号機と同じ高さに浮かんだ、青い人型の、道に迷ったウォーリー?
(「Cyanの沼地」)

「社会という通念を、集合体のための指示言語としてではなく、どこまでも個の繋がりにアクセントをおけば、人称の解体やブロックを並べる構成法なども、方法として、すべて納得がいく」(倉橋健一)。言語の突然変異に向かって、奔放に表出させた不連続の連続体。装幀=倉本修

本体2,500円+税
A5判並製・120頁
ISBN978-4-7837-3421-5
2014年7月刊

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紺野とも『かわいくて』

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それがわたしの住処です


デフラグなんてできません
セラミックのうろこが中枢に入り込んで
抜きとったら遮断される昨夜と今朝
(まだ生きている側鱗線)
(「貝釦」)

「女性ファッション誌に載る文章が具体的な情報をぎゅっと詰めこんでいるのを思い出させるような饒舌さ。リズミカルなスピード感あふれる文体」(川口晴美)。「膨大なガジェット、商品名の羅列、またそれにまつわる情報の群が、現在の詩語へと転化していく」(渡辺玄英)。注目の第1詩集。装幀=小林礼佳

本体2,000円+税
四六判並製・90頁
ISBN978-4-7837-3419-2
2014年7月刊

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渡辺めぐみ『ルオーのキリストの涙まで』

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第11回日本詩歌句随筆評論大賞 詩部門大賞受賞!


わたしにできるのは
風に命をあげることしかありません
だから 今日の犬の背を撫でる
痛い と犬は言った
(「軌道」)

「バッグの中にこの詩集のゲラを入れて、時間があれば繰り返し読んでいた。それは、私をなぐさめ、人間的な気持にさせてくれた。一回限りの生ではないことや、地上からいなくなった人たちとの通路を感じていた。骨太な、しかし柔らかな美しい芽の生え揃った詩集だと思う」(井坂洋子)。重い実存を独自の音域で伝える第4詩集。装画=辻憲

本体2,600円+税
菊判上製・112頁
ISBN978-4-7837-3412-3
2014年7月刊

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池井昌樹『冠雪富士』


生まれる前から


それはきれいなおつきさま
あんたも みてみ
でんわのむこうでいなかのははが
(「手の鳴るほうへ」)

「かつての高校受験落第から今日の勤務終焉に至るまでにも様々な四苦八苦を様々に体験したが、四苦八苦に沿うてのみ詩は粛々と奔流し続けた」(あとがき)。長い年月、生活を賭けて詩を書き続けてきた詩人が、母を施設に預け、勤めを終えるという人生の局面において、ただひたすらにその足取りを刻む。『明星』より2年ぶりの新詩集。装幀=高貝弘也

本体2,600円+税
A5判上製・128頁
ISBN978-4-7837-3420-8
2014年6月刊

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和田まさ子『なりたい わたし』


生きる練習


鰐を飼うなんて無謀だろう
ヒトを飼うのはもっと無謀だったが
無謀は思ったより楽しいことだった
(「食事の時間」)

「あそこにもひとり/夜、なにかになっていた女性がいる/懸命にひとになろうと努力しているのがわかる//ひとになるのがいちばんむずかしい」(「ひとになる」)。からだを軽くする思いがけないユーモア。また歩き出したい、待望の第2詩集! 装画=フィリップ・ジョルダーノ

本体2,200円+税
四六判並製・114頁
ISBN978-4-7837-3417-8
2014年7月刊

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岩崎迪子『丘の上の非常口』

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生きているには理由があって


タヌキはくるぶしが痒い
くるぶしも痒いけれど
背中はもっと熱い
カチカチ山の非常口はどこですか
(「カチカチ山の非常口」)

「「こんにちは、こんにちは、/荷物の中が雨降りです」//生きているには理由があって/もうひとりの自分が雨の中を出ていった」(「こんにちは」)。懸崖に臨む苦いユーモア、虚実まぎれて絶妙な語り口。過去と未来をつないで今ここに在る、待望の新詩集!

本体2,400円+税
A5判上製・114頁
ISBN978-4-7837-3416-1
2014年7月刊

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小山伸二『きみの砦から世界は』

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出色の第1詩集


たてこもるきみよ
きみの砦から世界は
どんなふうに見える
(「きみの砦から世界は」)

「孤独な井戸掘りと仲間たちとのばか騒ぎ。覚醒と酩酊の両軸のなかで揺れ続けるぼくの詩の旅は、まだ始まったばかりだ」(あとがき)。コーヒーをもう一杯。うつろう雲を眺めながら読みたい詩、「cloud nine」連作9篇を含む27篇。写真=清水美穂子、装画・装幀=福井邦人

本体2,000円+税
四六判並製・114頁
ISBN978-4-7837-3418-5
2014年7月刊

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中尾太一『a note of faith ア・ノート・オブ・フェイス』

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今ここに、場違いな出発を告げる


そこにあったと思う偽の景色を切り開きながら、初めて見る彼方の鮮血に僕は感動していた
これが夕焼けか、知りつくされた感覚の懐かしさに昇る月の光をバラして
天使のメランコリックを何千となく傷つける
(「daisy」)

「通分、通訳、そうした媒介を伴わない精神と行為の剥き出しの文通が詩だった/そんな書き物を必要としている人がいる」。2000年代の詩を鮮烈に塗りかえた詩人が、5年ぶりの新詩集を問う。確固とした抒情の信念から溢れ出る、4つの音楽。装画・装幀=榊原澄人

本体2,200円+税
四六判並製・142頁
ISBN978-4-7837-3411-6
2014年7月刊

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谷内修三『谷川俊太郎の『こころ』を読む』

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ブログ発、感想というジャンル


あることばに反応し、そこからいままで誰も言っていない「意味」を引き出すと、それが「批評」と呼ばれたりするのだが、あ、うさんくさい、と、自分で書きながらこのごろしきりに思うようになった。「意味」になる前にことばをほうりだしたい、と思うようになった。
(「7月31日」)

「びっくりしました。詩ってこんなに面白く読めるんですね。詩人になりたい人、詩が好きな人、詩を教えている人に読んでほしい」(谷川俊太郎)。誤読や矛盾、ゆらぎにも理由がある、ナマのものをそのままことばにしたい――ブログから生まれた、「感想」という新ジャンル。谷川俊太郎の最新詩集をまったく自由な感じかたで読みすすむ、快心の散文集。

本体1,800円+税
四六判並製・218頁
ISBN978-4-7837-1694-5
2014年6月刊

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