中尾太一『a note of faith ア・ノート・オブ・フェイス』

今ここに、場違いな出発を告げる
今ここに、場違いな出発を告げる
そこにあったと思う偽の景色を切り開きながら、初めて見る彼方の鮮血に僕は感動していた
これが夕焼けか、知りつくされた感覚の懐かしさに昇る月の光をバラして
天使のメランコリックを何千となく傷つける
(「daisy」)
「通分、通訳、そうした媒介を伴わない精神と行為の剥き出しの文通が詩だった/そんな書き物を必要としている人がいる」。2000年代の詩を鮮烈に塗りかえた詩人が、5年ぶりの新詩集を問う。確固とした抒情の信念から溢れ出る、4つの音楽。装画・装幀=榊原澄人
本体2,200円+税
四六判並製・142頁
ISBN978-4-7837-3411-6
2014年7月刊 品切