詩の本の思潮社

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新刊情報

森やすこ『さくら館へ』

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さいごの旅 まだ まだ


朝日かがやく
夕陽かがやく さくら館へいきたい
黒湯に足だけ つかって
老女1 2 3の隣で わたくしの物語はじめる
(「さくら館へ」)

喪のカーテンをあけて、にぎやかなさいごの旅にでる。同行者はおおい。上空から父、母、弟。親の因果が子に報い――愛しいわが娘。トポス1桜山までいきつもどりつ、老女たち、ねこ、花にそっと話しかける、きっと話をきく。青空から降ってくることばたち。

本体2,400円+税
A5判上製・106頁
ISBN978-4-7837-3345-4
2013年4月刊

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南川隆雄『爆ぜる脳漿、燻る果実』

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さて どちらの方角に


ひととの別れほど
馴らされているものはない
髪を解きおろし半分透けるうしろ姿は
ひと波ごとに
ひかりの薄刃で刻みこまれていく
(「海風」)

幼少年期の戦時体験を自らの深みにしずめ、赤裸々な生を現在に問う。脳裏に刻まれた苛烈な光景と未だに見えない行く末に、一滴のほの甘い雫をにじませて。

本体2,400円+税
A5判上製・106頁
ISBN978-4-7837-3347-8
2013年4月刊

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水田宗子『アムステルダムの結婚式』

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詩と絵の幸福な出会い


いつか
次の物語聞かせて
魂が追っていくから
(「終曲」)

移民家族に生まれ、入管で名前を聞かれた娘たちは空を見上げて「虹(レーゲンボーゲン)」と答えた――。アムステルダムの結婚式で現代の「イシュメル」が語る強制収容所の生き残りたちの記憶は、ひととき集い、また散っていく世界中の人々の記憶に重なっていく。『サンタバーバラの夏休み』につづく詩と絵のものがたり第2弾。絵=森洋子。

本体3,000円+税
A5判変型上製・98頁
ISBN978-4-7837-3346-1
2013年4月刊

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和合亮一『廃炉詩篇[single]』

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思潮社オンデマンド第2弾!


海原に
あなただけの
旗をかかげよ
朝はどこか
朝はここだ
あなたの胸の奥だ
しるしの火だ
(「馥郁たる火を」)

修羅のごとく詩を書きたいのだ――
震災後に一度は言葉を失った詩人が、礫の先にある光を目指して、いまこの世界を這い上がろうとする。自らと、そして世界に突きつける言葉の刃、希望はあるのか、絶望しかないのか。詩の言葉の絶対を疑いながら、素手で掴みとった真実の詩。近刊の最新詩集『廃炉詩篇』から、そのコアとなる「現代詩手帖」連載の連作「廃炉詩篇」を、シングルカット先行発売! 表紙写真=吉増剛造、装幀=中島浩

*この詩集はオンデマンド出版で、アマゾンのサイト(Amazon.co.jp)のみでの販売になります。書店および思潮社営業部での取り扱いはありません。ご注文ごとに印刷製本し、24時間以内に発送、2~3日でお手元にお届けします。送料、印刷手数料等はかかりません。お問合せ=03-3267-8141(思潮社編集部)

本体1,200円+税
菊判変型並製・84頁
ISBN978-4-7837-3350-8
2013年4月刊

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山本博道『雑草と時計と廃墟』

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流れている母


いつしかぼくの歳月と引き換えに母の毎日があるのではないかとまるで自分が雑草の生えたプランターに思えてぼくはその雑草が邪魔で邪魔で引き抜きたくて仕方がない
(「雑草*」)

認知症の母と東京で暮らして5年。切れ目なく繰りかえされる日々をたどるうち、時計の針もまた静かに狂ってゆく。子どもの頃のこと、父のこと、両親が居た札幌のマンションのこと――。折り畳まれた数々の記憶とともに、重層的に響きとどけられる23篇。装幀=芦澤泰偉

本体2,200円+税
A5判上製・106頁
ISBN978-4-7837-3340-9
2013年3月刊

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