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山本博道『雑草と時計と廃墟』

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流れている母


いつしかぼくの歳月と引き換えに母の毎日があるのではないかとまるで自分が雑草の生えたプランターに思えてぼくはその雑草が邪魔で邪魔で引き抜きたくて仕方がない
(「雑草*」)

認知症の母と東京で暮らして5年。切れ目なく繰りかえされる日々をたどるうち、時計の針もまた静かに狂ってゆく。子どもの頃のこと、父のこと、両親が居た札幌のマンションのこと――。折り畳まれた数々の記憶とともに、重層的に響きとどけられる23篇。装幀=芦澤泰偉

本体2,200円+税
A5判上製・106頁
ISBN978-4-7837-3340-9
2013年3月刊

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