森やすこ『さくら館へ』

さいごの旅 まだ まだ
さいごの旅 まだ まだ
朝日かがやく
夕陽かがやく さくら館へいきたい
黒湯に足だけ つかって
老女1 2 3の隣で わたくしの物語はじめる
(「さくら館へ」)
喪のカーテンをあけて、にぎやかなさいごの旅にでる。同行者はおおい。上空から父、母、弟。親の因果が子に報い――愛しいわが娘。トポス1桜山までいきつもどりつ、老女たち、ねこ、花にそっと話しかける、きっと話をきく。青空から降ってくることばたち。
本体2,400円+税
A5判上製・106頁
ISBN978-4-7837-3345-4
2013年4月刊