詩の本の思潮社

ホーム新刊情報月別リスト > アーカイブ
新刊情報

井崎外枝子『金沢駅に侏羅紀の恐竜を見た』

null


私たちの詩にもジュラ紀は存在したろうか


鳥が空から一直線に落ちてくるとき目がつくられ
蘇鉄、羊歯類を踏みしめたとき魂が宿った
 
「恐ろしいほどの深い太古に思いを馳せながら、詩人の眼差しはそのまま鋭く現在に注がれる。リアルにしてスリリングな展開も魅力的。おかげで従来の女性詩にほとんど先例を見ないスケールの大きなダイナミックな詩集となった。大胆な散文的手法をふくめてかならずや私たちの詩の現在に新しい刺激をもたらしてくれるだろう」(倉橋健一)。絶対の自己、絶対の他者へ――。待望の新詩集。

本体2,800円+税
菊判並製・160頁
ISBN978-4-7837-3183-2
2010年7月刊

本のご購入はこちらから

 

山田兼士『谷川俊太郎の詩学』

null


谷川宇宙への冒険


不特定の、何でもいい、聴くものがそれぞれに発見する、一つの〈沈黙の歌〉こそが、〈子どもの詩学〉からの呼び声なのである。
 
今なお広がりつづける谷川宇宙を冒険するよろこび。『二十億光年の孤独』から最新作『トロムソコラージュ』まで、〈からだ〉〈こども〉をキーワードに多面体のかがやきの根幹を照らす、21世紀の詩人論。谷川俊太郎との対話を収めた別刷24頁添付。

本体2,600円+税
四六判上製・256頁
ISBN978-4-7837-1663-1
2010年7月刊

本のご購入はこちらから

 

水田宗子『サンタバーバラの夏休み』

null


詩と絵のものがたり


来年の夏には帰ってきますよ
みんな みんな
それまで
おばあちゃまは
金魚と二人暮らし
 
おばあちゃんと孫八人は、その年、サンタバーバラで夏を過ごした。おじいちゃんのいない夏休み――。子どもの目線で見た世界のせつなさや喜び、素朴な疑問が、『不思議の国のアリス』の世界を思わせる森洋子氏の挿画を得て生き生きと描かれる。詩人と絵本作家による、はじめての詩画集。

本体2,400円+税
A5判上製・88頁
ISBN978-4-7837-3189-4
2010年6月刊

本のご購入はこちらから

 

中田敬二『島影』

null


生と死をめぐる旅の途上で


詩人って ヤだなア
そのブルーな好色
そのリエゾンな陶酔
そのモダンな孤高
 
世界各地への旅の途上で書き留め、web上に発表した厖大な作品群から、「老い」を昇華した作品を厳選。ライフワークともいうべき連作4行詩「片言集」と、滞在中のボルネオで想を得た「テンクザル と 空」を冒頭に、2009年トリノ・ブックフェア作家賞を受賞したAda Donati "Ikebana"からの訳詩4篇も併録した最新作品集。英訳=James Koetting

本体3,200円+税
B5変判並製・144頁
ISBN978-4-7837-3182-5
2010年5月刊

本のご購入はこちらから

 

カワバタタカユキ・今渡久美・川村易『消息NEWS』

null


翻訳とは、独創的な本歌取りである


あぁ、思いっきり曲芸師になりたいなあ
亡魂・幽霊もさこそうれしけれと思ふべし
謡曲うたう師が
尻っ端折りで
銀行通りを
かけぬけた×
 
フォークロアの浜辺で、流れついた記憶のかけらを拾いあつめる。カナダの文芸雑誌に寄稿した英語詩と日本語の原詩を集成。カワバタタカユキの詩を、今渡久美が英語に「翻訳」し、川村易が絵に「翻訳」した、新しいコラボレーション詩画集。装幀=川村易

本体1,800円+税
A4判変型上製・32頁
ISBN978-4-7837-3109-2
2009年12月刊

本のご購入はこちらから

 

熊谷ユリヤ『声の記憶を辿りながら』

null



彼方からのメッセージ






滅びゆくものたちへの鎮魂歌を
弾き語りたい絶滅危惧種の哀しさで
無限大の楽器が欲しくなる

 

生命への問いにふるえる詩人の声が、この宇宙に、この地球に、雪のように降りそそぐ。退化した翼を祈りの形に、日常と非日常をこえイヴの記憶へ――辿りついた小さな生誕の時刻。


本体2,400円+税
菊判上製・104頁
ISBN978-4-7837-3181-8
2010年6月刊


本のご購入はこちらから


 

小林Y節子『B・Bに乗って』

null



存在をかけた輝き






空に放った矢文は届いたか 目的の区域に
十分な時間をかけ 見知らぬ道を通って
辿り着いたらしい手応えと幾つかの痕跡

 

研ぎすまされた冷たい知性を越え慈しみをたたえた智慧を求める。意識の翼を大きく伸ばし半径を広げ、宇宙たかく飛んで行きたい。透明な光の波となって、無限の場所を希求する26篇。


本体2,200円+税

A5判上製・96頁

ISBN978-4-7837-3179-5

2010年5月刊


本のご購入はこちらから


 

有働薫『幻影の足』

null



魂は歩きつづける



でも今は
丘の上から
ゆっくりゆっくり
落ちて行く

けして大仰なことばを遣わず、淡い情景の描写に零れるひとすじの光――。生の懸崖からひそやかにひたむきに、時間のいとなみに確かな感触を見いだす21篇。装画=辻憲

本体2,200円+税
A5判並製・96頁
ISBN978-4-7837-3176-4
2010年5月刊


本のご購入はこちらから


 

紫圭子『閾、奥三河の花祭』

null



わたしのなかの女人花祭






雲間から射すひとすじの陽光にのって
鬼に化身した神が降りてくる
テーホヘ! テホヘ!

 

早川孝太郎の著書でも知られる愛知県奥三河の〈花祭〉。この祭りを長く見つめつづけてきた著者が、その呼吸とリズムを胎内に取り込んで、新たな命を吹き込む。鎮魂と再生の女たちの踊りは続く。


本体2,400円+税

A5判上製・96頁

ISBN978-4-7837-3178-8

2010年4月刊


本のご購入はこちらから


 

南川隆雄『此岸の男』

null



異郷への誘い






逆さまの舟がゆっくりと流れを遡る
岸辺で目眩に耐える日焼け男
あれはね おれたちの倅なんだ

 

自然科学者としての資質と幼少年期の戦時体験とを自らの精神の深くにしずめ、非日常の、異質な手触りが奇妙に生々しい、不思議な世界に読者をいざなう25篇。


本体2,200円+税

A5判上製・96頁

ISBN978-4-7837-3177-1

2010年4月刊


本のご購入はこちらから


 

河津聖恵『龍神』

null



いのちに関わる






世界よ、旅立て──、
闇を呼び遙かな熊野灘をうねらせ
魂の皇帝は私たちの光をいっしんに促している

 

「本作は、私自身の言語の生命と外界の生命とが、呼び呼ばれ交錯し甘美な火花を散らした旅の、私なりの結実である」(あとがき)。他者と出会うざわめきと煌めきが詩のいのちを誘う。前作『新鹿』から一年、紀伊半島を巡り書き継いだ「フィールドワーク詩集」ふたたび――。写真=鈴木理策・装幀=倉本修


本体2,200円+税

四六判上製・96頁

ISBN978-4-7837-3174-0

2010年4月刊


本のご購入はこちらから


 

北川透『わがブーメラン乱帰線』

null



祈りは知らない――



十四歳、ぼくはぼくが死ぬほど嫌いだった。
ときどき、青い腫れ物にさわるように、
くろずんだ爪の伸びた指で、
ぼくはぼくに触れた。

『溶ける、目覚まし時計』(高見順賞)、『窯変論――アフォリズムの稽古』に続く最新作。漂流する詩意識はどこに行くか。あらゆる慣れ合い、凭れ合いに抗して、奔流する獰猛なエロスと悪意のうねり。虚実の亀裂にたち顕れる〈私〉のほうへ。一千行の長詩2篇と10の短詩からなる、驚愕の新詩集! 装画・装幀=毛利一枝


本体2,800円+税
A5変判上製・160頁
ISBN978-4-7837-3175-7
2010年4月刊

本のご購入はこちらから


 

近藤久也『夜の言の葉』


佇み、耳をそばだてる


からだごと誘い込むやさしいおののき
初めて伝えられる不定形の予感
みえる魚など
釣れやしないと
 
『冬の公園でベンチに寝転んでいると』『伝言』につづき、独特な奥行きを感じさせる一冊。日常のふとした一瞬を見逃さず、ひそやかにフックをかけていく、その自然体でクールな手つきにいつの間にか誘い込まれる。夜をイメージした近藤祈美栄氏による瀟洒な装幀も要注目。

本体2,000円+税
A5判並製・88頁
ISBN978-4-7837-3170-2
2010年3月刊

本のご購入はこちらから