みはるかせば 生ひとひらの一瞬 死ひとひらの永遠 水夫を 空を あえかに染めて 今日すべらかに わたしを 「離」る音がきこえてくる(「湖を「離」る」) 一瞬と永遠の逢う瀬にみあげれば、空にうかぶ魂の浮き草。あわれや、儚さのさざ波に、ひっそり草深い空へと往くもの還るもの――『夕陽魂』『雨師』につづく、魂の旅路をめぐる抒情の水迷宮。
本体2,200円+税 A5判変型上製・88頁 ISBN978-4-7837-3334-8 2012年10月刊