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鈴木東海子『草窓のかたち』

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私たちを呼ぶ声


野を歩く女達は
母であったかもしれない
少女であったかもしれない
沈黙することは
全部であったかもしれない
朗読するように
歩くのであった。
(「朗読の人」)

「複数の次元を、同一作品中でバランスさせるという技法は、既に過去の詩集『日本だち』において萌芽を見せていたが、ここに到ってそれが極度に練磨され、ますます多層化・多重化されているのに驚きと共に接することができる。この新詩集で、イングランドの「野の声」を存分に味わえる幸いをことほぎたい」(入沢康夫)。詩人の歩行は幾重にもなって読者を眩惑する。待望の長篇連作詩集。カバー作品=バーバラ・ヘップワース

本体2,400円+税
A5判上製・110頁
ISBN978-4-7837-3319-5
2012年10月刊

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