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石田瑞穂『まどろみの島』

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第63回H氏賞受賞!


夏の防波堤で音もなく
ふたりは人の心が紡ぐ
単純な散文のなかにいます
切迫とやさしさの満ちひき
一瞬一瞬の意味の波形のうえを
手話の蝶が舞い踊ります
(フィナフォート波止場)

「私は旅のノートを頼りに〝詩〟とも〝手紙〟とも呼べない六行の言葉を、百通を超す葉書に綴りはじめていました――死者には、もう夢のなかでしか会えないのだとしても」(あとがき)。場所の名に繋ぎとめられるように刻まれた静かな呼吸。越境するレクイエム。魂の郵便として――。装幀=奥定泰之

本体2,200円+税
B6判変型上製・98頁
ISBN978-4-7837-3317-1
2012年10月刊

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