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大西久代『海をひらく』

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青を纏って


海に向かい叫びあるいは感涙の時を持つことがある 波のカノンにかたくなさを預けて 空をよび合う水平線に諦念の色はほどける 祈りの底で震える希望 鮮烈な事象に立ち向かう海はいくつもの物語りを内包する
(「海をひらく」)

「モティフが、彼岸と此岸の交換可能な幻想領域の仮構に向けて賭けられている。そこでは父親をはじめ骨肉との辛い別れも反映している。私たちはたえず生活することを通じて言葉の自立に向かわねばなるまい。そんなことをつよく感じさせる一冊として、大西久代さんの詩集はここにある」(倉橋健一)。記憶の岸辺にたたずみ、時のあわいに手をひたしてゆく、30篇の物語詩。装幀=倉本修

本体2,200円+税
A5判上製・98頁
ISBN978-4-7837-3310-2
2012年10月刊

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