金子鉄夫『ちちこわし』

ダンスっ、ダンスっ、ダンスっ
ダンスっ、ダンスっ、ダンスっ
頭ゆらしてターンするから見てろよ
(へったくそな絶壁みたいだなぁ)
くびの皮、一枚捲って
何を期待するわけでもないが
レッスン、おれはダンスっ・レッスン
(「ダンス・レッスン」)
「金子鉄夫、この繊細きわまる悪童の登場に拍手を」(野村喜和夫)、「この詩集は、汚くて暴力的な気分で書かれたものではないと思う。材料は汚さや暴力を想像させる語や文であったとしても、この詩集にある気分はどちらかと言うと、きれいであること、優しさや温かさ、笑い、であるように思える」(小笠原鳥類)。どろどろ流れ出す詩語、待望の第1詩集。
本体2,000円+税
四六判上製・98頁
ISBN978-4-7837-3291-4
2012年4月刊