詩の本の思潮社

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藤富保男『詩の窓』

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散文集成


ある日ぼくは動物の漢字をにらんでいた。一つの文字の中に別の動物がかくれている文字、例えば罵声の「罵」は馬が四頭いて騒ぐという意味だろうか、とかタコが章魚だったり、蛸だったりするスリル。そういったおかしさは日本語独特のハプニングである。(「コトバの奥をのぞく」)

詩という文学の一つの形態は、少しずつそれが〈詩〉という在来の概念から離れて、〈詩らしい何か〉という姿になりつつあることは、最も進んだ頭脳をもっていることをためらわずに、人に話しかける自負を持っている人々の間ではもはや普遍的になりつつある。著者30年の散文集成。装幀=山口信博

本体2,500円+税
四六判並製・238頁
ISBN978-4-7837-1673-0
2011年12月刊 品切