「詩論」の新しいかたち
私にとっての「詩」とは、谷川作品の総体に他ならなかった。……谷川作品を対象化することは、「詩」という概念そのものにメスを入れることであり、下手すれば自分で自分を殺すことになりかねない。(あとがき)
沈黙をわたりつづけ、なおも底しれない深さを湛えて流れやまない谷川俊太郎。その半世紀を超える詩業を劈き、「内なる父」としての詩人を解析、分断の彼方に蘇らせる。稠密なまなざし、闊達な言葉さばきで「詩」そのものへと書き進む、渾身の谷川下り。装幀=菊地信義
本体3,000円+税
四六判並製・338頁
ISBN978-4-7837-1672-3
2011年12月刊
