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山之内まつ子『徒花』

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文字の死肉の雨がふる


空のものが空に帰っていった今日
生まれたての人間のように
鏡のうす皮を
剥いでみようか
(「顔無し――鏡」より)

「山之内さんの詩には玉葱に似た芯がある。しかし、その芯は幾枚もの厚い皮に隠されているから、よく見えない」(北川透)。「その難解さは、私たちの生そのものに根差すものなのだろう。ある意味ではシンプルであり、にもかかわらず謎に満ちた生に」(城戸朱理)。生存の闇を照らす新詩集。

本体2,400円+税
A5判上製・98頁
ISBN978-4-7837-3264-8
2011年9月刊

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