<孤絶-角>
岸田将幸著
第40回高見順賞受賞
あなたはわたしの声がわたしにおいて聞こえるだろうか、わたしはあなたの息を吐いて、あなたはあなたの息で生きている。はるか遠くである死者が手を振った、それはあなただろうか、それともわたしだろうか、わたしたちにはきっともうわからなくなった
<孤絶-角>―断尾、コーナーにおいて、光年刻みの定規に体が狂わないこと(Edge of the solitude)。
人の生を指して鋭く尖る詩語。張りつめた息遣いの孕む他者。吃音的な震えを引き受けながら全身を尽して剥きだしの統覚を書き切る。生きて在るために、「私」の実存に極点で向き合う新詩集。
著者自装
書評:12月9日毎日新聞夕刊「現代詩この1年」
本体2,000円+税
四六判79頁
ISBN978-4-7837-3157-3
2009年10月刊 品切