時里二郎『伎須美野』
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息の器に
息の器に
おとも
かたちも
なも
わすれられた
宙の
野
(「伎須美野 Ⅳ」)
「母はここでふたりのおまえを産んだ。ふたりだと、祖父ははっきり言った。《累代の祖父》の作る人形はそのように作られている」(「月森」)。私という波打ち際にたどり着いた漂流物。言葉を運ぶ容器としての詩へ。『名井島』からの新展開を明かす、7年ぶり待望の新詩集。装幀=水戸部功
〇同じ著者によって
現代詩文庫『時里二郎詩集』
『名井島』
〇関連書籍
「現代詩手帖」2019年7月号「特集Ⅰ・時里二郎――『名井島』を訪ねて」
2640円(税込)
A5判変型上製・112頁
ISBN978-4-7837-4595-2
2025年3月刊