芦川和樹『犬、犬状のヨーグルトか机 lux poetica①』
自在な仕草、かたち
自在な仕草、かたち
集合、離散する、金魚と金魚鉢。雨粒だったら窓ガラスの上をいつまでも泳ぎ回るわ。馬鹿ね、あれは走っているのよ。蒟蒻(こんにゃく)はいまも蒟蒻畑で生まれている。
(「三つ葉のオセロ、日傘を持たない」)
干菓子が(言葉が?)散り散り、寄せ集められたり、寄せ集められなかったり。笑う笑わない笑う丸ゴシック体。自在に飛び回るハトたち(ハトたち?)。とげとげしい破壊にならない配慮。かたまった言葉や乱雑な言葉が多い現実にくたびれたら、新しい楽しさがたくさん舞う芦川詩集を読みましょう――小笠原鳥類
(非)生物として生きる文字たちがちらばり、つらなって、かたまりになる。今年の現代詩手帖賞詩人の、かわいいユートピア19篇。好評重版! 装画=横山麻衣、装幀=戸塚泰雄
1650円(税込)
四六判並製
ISBN978-4-7837-4561-7
2023年11月第1刷 2023年12月第2刷