高貝弘也『露地の花』

縫い合わせるように
縫い合わせるように
あるかないかの、あの川原道で。
忘れられない古謡を口遊んだ。子石のうえ
胡坐をくみ………(「生りもの」)
弱さへの、いま考えられるだけの繊細さで、『子葉声韻』(第39回高見順賞)、『露光』(第48回藤村記念歴程賞)と精力的に詩作を続ける詩人の最新詩集。「現代詩手帖」掲載の「かたかげ」「一滴」を収録。装幀=戸谷成雄
本体2,500円+税
A5判上製・88頁
ISBN978-4-7837-3224-2
2010年10月刊