和田まさ子『わたしの好きな日』

跳びたいときに跳ぶ
跳びたいときに跳ぶ
一本のコナラの木の葉がふるえている
森の中のここ
この小さな世界を知っている
それだけで生きている意味はあるだろう
(「この小さな世界」)
「「どこにも着地できない者のために地面はある」という和田さんの言葉を、私は自分のことのように噛みしめている」(新井豊美)。「一面では消極的なものが、確かな欲望の実現へとひっくりかえされる瞬間に、わたしは痛快さをおぼえる」(福間健二)。現実の地上からほんの十センチ浮き上がってみよう。不思議なユーモアを手に、走り続ける第一詩集。装画=フィリップ・ジョルダーノ
本体2,000円+税
四六判並製・98頁
ISBN978-4-7837-3217-4
2010年10月刊