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広瀬弓『水を撒くティルル』

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「と」「の」「な」、トーノ名?


わたしのまわりを世界は流動している。世界は自由に通過していく。
石も草も起きだした。森のティルルが聞こえている。


イザイホーの朝、わたしは生まれる
(「イザイホーの朝 カベール岬に呼ばれてⅡ」)


「「火」と「水」の出会い。私たちはこの詩集のいたるところに岩の割れ目から水を汲みそして水を撒く「水の女」の所作を目撃するだろう。「水」はあのヒロシマの閃光、燃えあがる「火」を鎮めるために撒かれるのだろうか。そしてまた未知のいのちを蘇らせるために撒かれるのだろうか」(吉田文憲)。装画=辻憲

本体2,400円+税
A5判上製・112頁
ISBN978-4-7837-3221-1
2010年10月刊

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