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白井明大『着雪する小葉となって』

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ボジティヴな逃走


身も羽も雪にまみれて
降りつもる粉の弾みに救われたのだろう
たとえ着雪する小葉の輪郭に耐えきれずこころを失くしても
地の匂いが浸みた翼でとおく飛べる半身でありたい
(…)
見知らぬ地のたどり着きかたを知らず知らずふるまいにしながら
(「着雪する小葉となって」)

政治が人々の分断をあおり、弱い者が弱い者を追いこむ残酷な世界であっても、であればこそ、今は希望を語ろう。「やだったら、逃げて」。震災を機に沖縄に拠点をうつして10年とちょっと。島を出て、いま目にするものを、弱さを弱さのままに差し出す。装画=大平高之、装幀=山元伸子 

2420円(税込)
A5判変型並製・84頁
ISBN978-4-7837-3765-0
2021年11月刊

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