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伊勢功治『北方の詩人 高島高』

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モダニズムからネオ・リアリズムへ


作家の生前の評価が時間の中で変化し、名を残すものもいれば、消えていくものもいるのは歴史の必然である。しかしそれは、残されたものが、いかに理解し、評価し、語り伝えるかに大きくよっていることも事実である。この詩人の足跡をできるだけ調べ、詩業の全貌を明らかにし、その詩精神を理解すること。滑川という「北方」の地がどのように詩人を育てたのかを知ること。それは(…)私自身を見つめ直す旅であった。(「あとがき」)

戦前、北川冬彦、萩原朔太郎に見出され、詩人として華やかにスタートを切った高島高。戦争、医師の仕事、自身の境遇を引き受け葛藤しながら、ネオ・リアリズムを掲げた北川と運命をともにする形で歴史の波に埋もれた詩人の知られざる生涯を、膨大な一次資料からひもとく。本文組版・装幀=著者

〈目次〉
高島高アルバム1910-1955
第1章 高島高の生い立ちと詩
第2章 昭和医学専門学校時代
第3章 詩人たちとの交流
――山之口貘、佐藤惣之助、花田清輝、高見順
第4章 北方の詩人 高島高
第5章 翁久允と「高志人」
第6章 『山脈地帯』
第7章 戦後の詩と活動
第8章 高島高と近代詩の終焉
巻末資料/資料「高島高 交流作家一覧+交流図」32頁

3520円(税込)
四六判上製・320頁
ISBN978-4-7837-3824-4
2021年3月刊

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