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山崎佳代子『海にいったらいい』

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緑色に透き通って


眠る父は、限りなく自由だ
空を渡る鳥のように軽やかだ
と、娘は呟く、聞きとれぬ声で
(「地図」)

「ベオグラードに住む私が、入院中の父を見舞うことができたのは幸いなことであった。(…)入院生活は二週間続いた。病院の地下の売店で見つけた紺色の小型ノートに、夜ごと鉛筆で詩を綴った」(「制作記録」)。植物学者だった父の存在を心に、詩人はしずかに海を見つめる――。10年ぶり、待望の新詩集。装幀=扉野良人

本体2700円+税
A5判上製・128頁
ISBN978-4-7837-3726-1
2020年10月刊

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