田中さとみ『ノトーリアス グリン ピース』
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ひととせの光
ひととせの光
赤い波の輪郭線 が 遠い昔に向かって柔らかくうごく
雨が斜めから降り注ぎ リズムを刻んだ
三つになっても立つことができなかった
アンドロイド が 歌を歌う
「ノトーリアス グリン ピース」
私はその歌をそう名付けた
(「キミが最初の花だった」)
「田中さとみの呼気とともに零れてくる書法に彷徨っていると不思議な森に迷い込む。ここはかそけきミドリの旋律がみち溢れる世界だ」(朝吹亮二)。奔放に切られゆく詩のシャッター音。『ひとりごとの翁』に次ぐ、待望の第2詩集。写真=金川晋吾、装幀=中島浩
本体2400円+税
A5判上製・96頁
ISBN978-4-7837-3725-4
2020年10月刊