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野沢啓『単独者鮎川信夫』


第20回日本詩人クラブ詩界賞受賞!


〈鮎川信夫とは誰か〉という問いを同時代性としてどう捉えるのかという問題である。/それは否応もなく、〈戦後詩〉の始まりを戦中期からの離脱を果たしながら意識的に始めることのできたひとりの詩人の歩みを問うことでもあったのであり、そこからの新たなる離脱を果たさなければならない現代の詩人たちに、鮎川という問いをどのように理解し、その問いをみずからへの問いとして受けとめなおすことを要請することでもあるからだ。この問いを回避して先へ進むことはできないのである。(「序 いま、なぜ鮎川信夫なのか」)

戦後詩の主導者としての鮎川信夫の実像と、その詩の類い稀なる奥行きと深さを、新しい資料も利用した独自の解析によってあらためてフォーカスし、鮎川像の神話をはがす。鮎川論の全面的な脱構築を通じて、現代詩の停滞にも檄を飛ばす、理論派の完全復活宣言!装幀=中島浩

本体2800円+税
四六判上製・256頁
ISBN978-4-7837-3821-3
2019年10月刊

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