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陶原葵『明石、時、』

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リミットをさまよう声


縫い込まれた声だけが
いま
語ることをゆるされて
(「明石、時、」)


「「証し時」の根底にある、この証すことのできない謎めいた空白。この詩集はたえずその証言不可能な空白のリミットをさまよっているのだ」(吉田文憲・栞)。この詩集に日常を刻む時の均質な流れはどこにもない。急速に凍りつき、逆回転をはじめる、時。深く黙したものの不条理なおののきの場所でかすかな呟きにも似た詩が刻まれる。装幀=稲川方人

本体2,600円+税
A5判上製・128頁
ISBN978-4-7837-3196-2
2010年9月刊

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