中堂けいこ『ニューシーズンズ new seasons』
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言葉との明るい格闘
言葉との明るい格闘
うさぎを飛ばすのはピーターのくせでいつか月面はおびただしい子うさぎであふれ、あふれでたひとりふたりをことの葉にみたて鍋底にしずめるのは誰か
「すでに失われたひとがわたしを呼ぶ/呼び捨てにするその声はするどく内耳をうち/谷を谺していた鳴き声が沈黙の滓に隠される/カナリアカナリア お前の名はしらないままだ/光のすじに向かって/空になった鳥かごをさしだす」(「とりのうた」)。喪失を経て、季節はめぐる――。はずむリズムを、いまここに打ち鳴らす。装幀=夫馬孝
本体2400円+税
A5判上製・88頁
ISBN978-4-7837-3586-1
2017年9月刊