詩の本の思潮社

ホーム新刊情報 > 倉橋健一『失せる故郷』
新刊情報

倉橋健一『失せる故郷』


荒野は止まず


いつのまにかわたしのなかではあのいっぽんの角だけが引き受ける
乱反射の意味がわかる気がしていた サイはたちつくしているだけだった
まさに素朴な直喩が使われ切ろうとしていた
(「素朴な直喩」)

「不思議な孤独の達成点をもった一角獣よ/半盲に近い目で今日も見晴るかすのは/真っ赤に灼けて消えゆくばかりの森の彼方だ」(「サイ転がし」)。しなやかにしたたかに、闊達な語りのうちに底光りする視線。深まる季節をつらぬいて、一つの生と現在への意志が鋭く交錯する。装幀=髙林昭太

本体2400円+税
A5判変型上製・112頁
ISBN978-4-7837-3579-3
2017年8月刊

本のご購入はこちらから