第13回詩歌句随筆評論大賞 詩部門奨励賞受賞!
暗がりに眠り
わたしという死者の永遠が一瞬に映しだされる
背骨で脱皮したセミの抜け殻が霞む声で
伸びきった神経を伝わり
音のない声が眼の触覚へ愛のように寄り添ってくる
(「目の触覚」)
言葉にいかに永遠性を持たせるか。「鬱」や「狂気」をモチーフに「死」を描いてきた詩人は、さらに宇宙的な視点から、しかしあくまでも抒情的に自らの詩想を顕わす。13年ぶりに提示される新たなる情熱の発露。
本体2200円+税
A5判上製・94頁
ISBN978-4-7837-3556-4
2016年11月刊
