部屋に雨が降り注ぐ水のなかに雨が降り注ぐ父親が膨らんだドアを開けて入ってくる父親も雨で濡れるが漆黒のなかに光を掲げるフランツ・Kの横顔をして(「部屋に雨が降り注ぐ」)透明な光の波にゆらめく、魂を離れないいつかの風景や人影。終わらない旅の途上で、この星に降りた沈黙に耳を澄ませる、4年ぶりの第2詩集。装画=佐々木良枝
本体2,200円+税 A5判並製・94頁 ISBN978-4-7837-3520-5 2016年5月刊