跡地のなくなることをし遂げるまでの時の堆積を 波が くり返し物や名のなくなる明るみへと返している海へ (「製材所の跡地」) 佐渡に居住する詩人の内/外の眼差しが捉えた、傷を与えたものの忘却と、受けたものの記憶の狭間に無数にうごめく跡。言語の生成と消失の明滅に接ぎ木し続け、出来する、異貌のパリンプセスト。
本体2,400円+税 A5判上製・98頁 ISBN978-4-7837-3451-2 2014年10月刊