喪の人々が散らばってあちらこちらで踊っている。手をつなごうとしてつなげない、輪になろうとしてなれない、形になろうとしてなれない踊り。 (「黒をめぐる」) 果てしない罠に絡めとられていく架空の街。捨てられ続ける現代の神話を果敢に紡ぐ24篇。H氏賞受賞『マッチ売りの偽書』に次ぐ、待望の新詩集。装幀=戸田正寿
本体2,400円+税 A5判上製・98頁 ISBN978-4-7837-3444-4 2014年10月刊