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やまうちかずじ『わ音の風景』

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第55回中日詩賞新人賞受賞!


「家の北側は竹やぶで、ミンミンゼミが鳴いていた」
「西側の庭には、たしか大きな池があって、赤や黄色の鯉が泳いでいた」

――光りまぶしい精霊の河 澄んだ水がころころと魂石を洗う
(「かやぶき家の記憶」)



「人のいい不機嫌をつれて/ガランとした ふる里の理を たずねてゆく。/こころの留守番をしてますか/手垢のつかないこの世の懐かしさこそが時代の声の批評になる」(川上明日夫)。不可視の彼方を凝視し、呼吸し、手を添えては想いを募らせてやる手法。生死を血縁のようにかるく浮かべてはたいらかな、ふるさと家族を航海する待望の第一詩集。

本体2,400円+税
四六判上製・114頁
ISBN978-4-7837-3431-4
2014年8月刊

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