詩の本の思潮社

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新刊情報

和田まさ子『途中の話』

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第26回小野十三郎賞受賞!


眠る前にきょうのよろこびを三つ書く
二つまでは書けたが
あと一つが見つけられない
(「背中の蝶」)


「橋を見てこころに咲くものがある/川の金箔の波に照らされて/うるおうからだがある/先へ、先へ/ニンゲンの上流へと急ぐ」(「一石橋」)。街を歩いて、躓いて、世間のなかで生きている。『軸足をずらす』で詩歌文学館賞を受賞した詩人による充実の最新詩集! 装幀・装画=井上陽子
https://www.osaka-bungaku.or.jp/award/

2530円(税込)
A5判変型上製・104頁
ISBN978-4-7837-4574-7
2024年6月刊

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松川紀代『頰、杖』

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飛んで 帰ろう


白湯をすする年齢になった
白湯の味 あるような ないような

いつの時代のものか わからない時代が
からだの中を とおってゆく
(「白湯」)


たゆたう日々に浮かぶ、記憶のあれこれ。少ないことば、さりげない筆づかいの妙。ゆるやかな滋味が滲む、詩34篇。6年ぶりの新詩集。著者自装。

2640円(税込)
A5判変型上製・94頁
ISBN978-4-7837-4572-3
2024年6月刊

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ルース・ポソ・ガルサ/桑原真夫編訳『秋のコンチェルト』

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幻惑の詩人の代表作


泉の水が泣いている
もし一鉢の椀があったなら
涙でそれを満たすだろう
(「一つの鉢」)


スペイン・ガリシアの大詩人、ルース・ポソ・ガルサ。中世の吟遊詩人マルティン・コダックスの世界が拡がる、現代スペインを逞しく生きた幻惑の女流詩人。詩人でありピアニストであり画家であった多産な芸術家……。その代表作との声も高い、邦訳第二冊目の詩集。

2750円(税込)
四六判上製・168頁
ISBN978-4-7837-2796-5
2024年6月刊

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