詩の本の思潮社

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新刊情報

高橋順子『泣魚句集』

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俳句集成


 還暦の少年に寄す土用浪

 しらうをのよごれのなきをかなしめり


「ここに一生分とはいっても、わずかばかり、つまらないものですが、と差し出す次第です」(あとがき)。
「海鳴1988-1998」「藪椿1999-2008」「飆風2009-2022」――亡夫車谷長吉との20年にわたる二人句会から生まれた句作を含む、精選237句。装幀=清岡秀哉

2420円(税込)
四六判変型上製・136頁
ISBN978-4-7837-4555-6
2023年12月刊

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山田兼士『谷川俊太郎全《詩集》を読む』

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谷川世界を周遊する


ここでは詩もまた消え去っていいという。その虚空に世界は相変わらず在り続け、「空白」が「余白」を満たす。
(『虚空へ』)


清新な抒情、言語実験、作詞、ことばあそび、――第1詩集『二十億光年の孤独』から21世紀の現在にいたるまで、あらゆるかたちで詩の未来を切り拓いてきた詩人、谷川俊太郎。その詩を長年にわたって追いかけてきた著者が、60冊を越える詩集を総覧し、谷川詩学のゆくえを辿る。読むことの楽しみに満ちた、ライフワークの結実。装幀=山田聖士

2420円(税込)
四六判並製・208頁
ISBN978-4-7837-3831-2
2023年12月刊

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オリオン瞬平『ぼくは歩いていた』

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第1詩集


ぼくは歩いていた
ただ漫然と、もしかして無意味に時を食らうように
(「照らされて」)


心を探検して、観察ノートを記す。 観察ノートは日々上書きされる。どこで上書きを終わらせるのか。この詩集は、フットノートの終わりの宣言だ。観察という文字列表現が旅支度している。後ろポケットにこの本を入れて歩くと、誰もが心の観察ノートを書きたくなるだろう。実は、わたしも書き始めた。優しいオリオン瞬平が振り向いて笑っている。――萩原朔美

オリオンさんは、詩を書いたり読んだりしていなかった間も、その種を、日々いきていくなかで育み続けていたのだ。――川口晴美

若い日に書き始め、ブランクののちに、新しい出発を果たした詩人による第1詩集。装幀=佐々木安美、装画=佐々木古奈

2640円(税込)
A5判上製・112頁
ISBN978-4-7837-4554-9
2023年11月刊

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嘉陽安之『朝をつくる』

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第1詩集


ぼくは
誰かの朝となり
生徒や通り過ぎる人が
ぼくの朝をつくる
(「朝をつくる」)


なによりも「朝をつくる」という言葉の美しさに打たれる。朝は放っておいても来るのではなくて、ぼくが君の朝をつくり、君がぼくの朝をつくるもの、という、とても素敵な考え方に支えられている――松下育男

なにげない日常の、かけがえのない時間。第1詩集。装幀=佐々木安美、装画=佐々木古奈

2420円(税込)
四六判上製・96頁
ISBN978-4-7837-4553-2
2023年11月刊

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