詩の本の思潮社

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北畑光男『背の川』

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いのちの根を見つめて


天の川に向かって流れる
たくさんの願い
たくさんの祈り
小さな帆を立てて魚たちの行列は銀河の中心へと進む
(「アインシュタインの川」)


「主語を探し/わたくしはもう一人のわたくしに問い返す/喉の川の奥へと呑みこんでしまうたくさんのわたくし/鳥に啄まれ/蔓と皮だけがさむい風に吹かれ」(「喉の川」)。飢餓、戦争、業。あらゆる苦を背負って川は流れ、その長い旅路の果てに一条の光が指す。第10詩集。

2640円(税込)
A5判上製・96頁
ISBN978-4-7837-4514-3
2022年11月刊

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ロサリア・デ・カストロ/桑原真夫編訳『新葉』

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スペイン・ガリシア詩の最高峰


 けれども彼女の前を、人々は過ぎて行った
その道を死者たちの葬列は続いた、
   無限に向かって
   不条理な行進で。
神の庇護も助けもなく、
   手すりにもたれて
束の間の輝きを見つめていた。
   この祖国の異邦人の周りで、
悲しみの極みの喪に服している
無言の夜は閉じられた。
(「祖国の異邦人」)


1837年スペインのサンティアゴに生まれ、48歳で亡くなるまで、19世紀ガリシアの文芸復興の旗頭ともなったスペインの国民的女性詩人が、ガリシアの女性の悲哀を切々と美しい言葉で綴った長編詩集。騒乱の19世紀において、心身を削りながら書き綴られた連作詩篇が、最適な訳者による待望の全訳版でついに刊行!

4180円(税込)
四六判上製・408頁
ISBN978-4-7837-2632-6
2022年10月刊

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